さて、自由なその1とはちがって、少し一問一答で、
どんぐりK側の素朴な疑問に、
一つずつ答えていっていただいています
その2です。
どんぐりK:小さいころ父親と一緒に、長い間、道を歩いたエピソードをどこかで書いてい
糸山先生:夕方の5時ぐらいから、うなぎ釣りに出かけて、朝の4時ぐらいに、
どんぐりK:母親との間に思い出に残るようなエピソードはありますか?
糸山先生:母との思い出で、大きなインパクトのある思い出が、1つあります。
土 砂降りの日の、カブト、クワガタ採集です。私には、1つの山にたった1 本の秘密の木がありました。どんな時でも、必ず大収穫を もたらしてくれる、畑の隅のちょっと危険なところにある、中くらいのクヌ ギの木が1本あったのです。
カブト、クワガタをご存知の方なら言わず もがなですが、朝から雨が降っていると、蜜を吸いに集まるカブト、クワガタはい ません。雨の朝いちばんでは、ハチが数匹いる位で、収穫はゼロのはずです。
それでも数 日前から、母と約束していたのです。
私はその木を見せたくて、見せたくて仕 方がなくて、約束と言う口実のもと、本当の土砂降りのなかを、カッパを着て、母親 と一緒に朝の5時ぐらいから山登りをするために山に入っていたこ とを覚えています。
もちろん収穫はゼロです。コクワガタが数匹取 れた位で、普通だったらカブトムシが10匹、クワガタが20匹、その他 の虫が50匹とか、そういう単位が1本だけで取れるはずですから、もう 大失敗です。
ですが、満足でした。
自分の宝の場所に場所という大事な場 所に、大事な人を、約束したとおりに連れて行くことができた、そして、 それに応じて この信頼感を打ったことが一生の値打ちになりました。そうなると、音がしたんです。そして、そのことが大事なんだと言うことを、子供ながらに思っ ていましたので、カブトムシがいてもいなくても、結果は同じだったの です。
また行こうね、とも言いましたが、行く必要はありませんでした。
も う目標は達成されていたからです。
どんぐりK:素敵なお母さんとのエピソードですね、一方でご自分では、どんな子供時代で、どんな教育が記憶に残っていますか ? たとえば友達と外遊びはどんなことをしていましたか? そのなかで自分でよく工夫したなぁと覚えているようなエピソード は、ありますか?
糸山先生:とにかくよく走っていました。毎日、走っていました。走るのが早かっ たので、カーブ等を走るときに工夫しないと、カーブで倒れて しまいます。それくらい早かった。
あるいは学校からの行き帰り、特に帰 り道ではルートをいくつか自分で作っておき、日によって魚釣りのル ート、虫を取るルート、花を楽しむルートなど。
今日は1 00点を目指すと言う時もあれば、何の意識もなくテストが あることも忘れてるような時もありました。基本的なスタイルは、その 日の授業をその日のうちに消化する、それだけです。宿題はで きて当たり前ですから、する必要があるとは思っていませんでした。
どんぐりK:なるほど、そういった意味で、学習について、自分で自分の学習に対する評価はいかがですか ? 自分の学歴について、どう思うとかはありますか?
糸山先生:学業についてはわからないことがなかったので、自分ができる方だ
全国的に見ると地方の 中の上の、深く考えない、そこそこの成績を取る程度、と言う感じでしょう。
どんぐりK:そしていろいろなお仕事をやられたことを書いていて、塾の講師がどん ぐりには明らかに大きな影響を与えていると思いますが、どんぐりをはじめ る大きなきっかけになったことはありますか?(算数の問題は楽しく取り組めるものなんだと、子供との対応から 気づいたエピソードは読んだことがありますが、詳しく書けるようであれば、よろしくお願いします)
糸山先生:どんぐり理論につながるエピソードがいくつかあります。
一番大きなエピソードは、やはり勉強ができないと言われている子供 に工夫して理解してもらうときの方法です。
よく、人間を理解をしたり、脳の働きを理解するときには、脳疾患
そのことによく似ていますが、非常に簡単な事でした。
それなのに、その言葉を絵図に変換した時の、その子の反応は、全
今までとは違う反応を示し、一気に理解できると言うレベルで頭が
普通ならば、じゃあ、文章問題を解説する時に絵図を使って解説す
……が、この時に「この子は」ではなく「人間は」と考えてみたん
どんぐりK:なるほど、そこで一段と大きく物事をとらえたわけですね。
糸山先生:「人間は、なぜ、文章を絵図化すると、理解できて、考えることが
すると、もしも、もしも、人間が「言葉ではなく、絵図で考えてい
……ところが、誰も、 そう言っている人はいない。
何をみても「言葉で」 としか書かれていないし、「言葉で」としか、説明がない。
「 言葉が意味を定義する」…「言葉を知っていれば考えられる」… で、終わり。
「言葉が示している意味とは?」「 言葉を知っているとは?」「考えられるとは?」… どこにも何も書いていないのに、学習方法や教育論は、「言葉」 の前で閉じられている。
そして、これが、 例外のない事実だとすると、数百年と続いている教育問題の根本的 な理解と思考の材料や対象は、実は、「言葉の本体は、 文字や音や、言葉から連想されるイメージの総合体ではなく、言葉 が指し示すイメージの中の「視覚イメージ(絵図)」であり、それ は、2次元平面図で、ボンヤリとした輪郭でグレースケール程度の 鮮明さのものである。さらに、それが、 理解対象や思考材料と考えると、これまでの教育に関する理論や方 法は、全てが根本的な再考を迫られる。
ついでだが、再現や操作に使うためには、データ量が少ないことも 重要な条件になる。
ここから、視考力に辿り着く。視考力は、生後12ヶ月までには、 莫大なデータ収集をして、様々なカテゴリー検索に対応できる、マ ルチインデックスを作り上げている。
ここから、視考力に辿り着く。視考力は、生後12ヶ月までには、
音声が、これらのカテゴライズされたインデックスにリンクされて文 章作成を可能にする。つまり、チョムスキーの普遍文法…生成文法は否定される。赤ちゃ んの認識形態を時間軸に沿って、視覚イメージの認識を中心にして検 証していくと、言葉で表せる方法のもとになる規則は、地球上での 自然物理学に対応した動きで制限される動きが、データ化されて利 用できる状態になっており、そこに、音声がリンクされて文章構造 になるということである。
どんぐりK:なるほど話がかなり難しくなってきたので、人の話のほうに戻してみます。奥さんの話はかなり少ないと思いますが、どんぐりにおいて、奥さんの影響はありますか? あるとするなら具体的にどんな点ですか? 自分と一番子供への対応で差があった面はどんなところですか?
どんぐりK:なるほど話がかなり難しくなってきたので、人の話のほうに戻してみます。奥さんの話はかなり少ないと思いますが、どんぐりにおいて、奥さんの影響はありますか? あるとするなら具体的にどんな点ですか? 自分と一番子供への対応で差があった面はどんなところですか?
母親と父親の力関係で、母親がスムーズに過ごせる、ストレスなく過ご
ですから保育園の送り迎えの時、少しの外遊びの時間、その時に子供た
幸いなことに、長男が 5年生、長女が3年生、次女が年中さんの時にどんぐり教室を2年間 だけ開くことができましたので、子供3人は2年間どんぐり教室で、 生徒として過ごすことができています。
その頃から、すでに足が悪く、 子供たちと体を使って遊ぶことができなくなっていましたので、親子 の触れ合いの部分では、大きなハンデを背負っていることになります。 一緒に走ることさえできなかった父親ということですからね。
その2もひとまず、ここまでで、まだまだその3へと続きます。
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