親が頭がよかったら、遺伝で子供も頭がいいに違いないとか、
親が頭が悪かったら、遺伝で子供の頭も悪いに違いないとか、
遺伝は一生変わらないとか、
大きくなるにつれて認知能力における遺伝の影響は小さくなって、
そのかわりに環境の影響が大きくなるとか、
そんなふうに考えているとしたら、科学的に事実と相反するんですから
子供の教育においてとるべき手段が正しくなるわけがありません。
第2回「遺伝子は『不都合な真実』か?」(1)
まずは、しっかり科学的な知見を得たほうがいいです。
そこが理解できて、はじめてその先、どうしたらいいかの
話ができるわけですから。
ちなみに親子の遺伝については
親がああなら子もああなるという一般に考えられている遺伝観は、正確ではないことがわかります。あえて言えば、「遺伝は遺伝しない」のです。遺伝があるからこそ、同じ親からも異なった遺伝的資質の子どもが生まれる。もちろん遺伝子は伝わっていますが、それは父からも母からも半分ずつしか受け継がれず、子どもでこれまでになかった全く新しい組み合わせが生ずるというところが重要なのです。ということですし、
遺伝は一生変わらないってことについては、
たしかに子ども期というのは、様々な環境にさらされて経験を積む重要な時期であり、その意味で環境の影響を強く受けることは間違いありません。しかし、行動遺伝学のデータからは、子ども期は経験を積むことによって、身体的にも認知的にも、だんだんと遺伝的な自分自身になろうとする時期のように見ることができます。
当たり前のことがわかっていない方は、とにかくリンク先を一読してみましょう。
そして成人にもなれば、その認知能力に遺伝は一切関係ない、
本人の努力次第だなんて、
そんなトンデモな話をしているような人と何をどう話しても、
しょうがありません。
事実は、むしろ逆なんですから。
子供に向いていないことに不必要な努力を子供のうちからいくらさせても、
向いていないことをやる苦しい努力が一生続いてしまう挙句に、
結果が伴わないことが一番ありそうなことです。
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