10歳をすぎて、子供が自然と考えられるようになるわけじゃありません。
具体物で十分に経験を積んでこなかった子は、抽象化されたもののイメージが
まったくわかず、公式などの暗記でその場を乗り切っていきますが、
おおむね中学生や高校生で息絶えるといった具合でしょうね。
そりゃ暗記しているものが等比級的に増えていけば、
破綻するのは明らかだからです。
小学校の算数で、10の補数、九九、ひっ算のやり方は覚えておいた
方がいいですが、それ以外のことはすべて考えればわかることです。
その段階から、「みはじ」だのわけのわからない公式に頼りだしたら
はっきりいって、黄色信号が点滅です。
速度と距離と時間の関係について、具体的な体験がないこと、
それが言葉と結びついていないこと、抽象化できないことは
致命的ですから。問題が早く解ければいいってことじゃないんですよ。
ものすごく簡単に言えば、毎日の家から学校まで行くのに、
どれくらいの距離があるのか?
早く歩けば早く着くのか、遅く着くのか、
そういったことがまったくわかっていないってことです。
どんぐりの学年別の診断テストもやってみるといいでしょうね。
小学生で考える力を育成せずに、公式ややり方の暗記で乗り切ってしまうと
あとあとは悲劇しか待っていません。
何も考えられない子のできあがりで、
文章題を読んで「掛け算? 割り算?」なんて聞く始末になります。
あるいはお約束の「習ってないからできません」ですね。
そういった取り返しのつかない事態にならないためには、
5歳からどんぐり問題を楽しくやるだけでいいんですけどね。
日常生活の経験を積むことは必要ですが、
その経験がしっかり言葉と結びついて、
絵で考えることが自然とできるようになります。
まわりの10歳を超えた子供たちを見るたびに、
5歳からの5年間の大切さ、
「9歳の壁」までの過ごし方の大切さを強く感じます。
学力もそうなんですが、そもそも毎日が楽しいかどうか、
自分が今何を本当にやりたいのか、なんて感じ方すら
麻痺していたりして、相当重症だったりしますから。
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