小学生の子供は、どんぐり問題を通して成長してきます。
ここでのポイントは教えすぎないことです。
どんぐり問題では、基本的に親が教えることはなにもないので
そういった心配はありません。
ここで、「ある品物が原価の一割増の定価がついて、
その三割引きで売っているとき」の値段の求め方を考えてみましょう。
どんぐり問題ではある品物がウランだったり、原価も8億だったりしますけどね。
子供はそもそも原価や定価や割引といったことについて、
絵にできるほど知っているかどうか、買い物の体験があるか、
一割増しや三割引きがどういうことか、
お店がどうやって値段をつけるのか、売れなかったときにどうするのか
といったようなことを日常体験を通じて知っているかが
どんぐり問題の描いた絵から如実に明らかになります。
じっさいにそういった体験がなければ、絵は描けないんですよ。
そして子供はその材料をもとに、原価の一割がいくらにあたって、
それを付加されるから定価はいくらで、また定価の三割がいくらになって
それを減ずるから売価はいくらでということの流れをたどっていきます。
こういった経験を絵を描きながら楽しく積んでいくことが圧倒的に
重要です。
よく意味は分かってないけど、1.1をかけてみたり、0.7をかけてみたり
する行為はほとんど何の意味もありません。
こういった経験を積んだうえで、割合の単元をならって、
なにを1と考えるのか、その一割増しとはどういうことなのか
多少大変な計算なんかを通じて、準備学習ができていることがすべてです。
そういったプロセスを経て、学習内容自体のどこがポイントか、
深い理解が伴っていくわけです。そういった準備のプロセスを省略して
いくら公式を丸暗記してもなんの役にも立ちません。
最初から最適解や一番短い経路で正解にたどり着く道を教え込むのは
むしろ深い理解への阻害要因にすらなりえます。
公式をまちがっててもその違和感に気づかないのがオチです。
算数や数学は、残念ながら丸暗記の内容をそのまま適用するようなものじゃ
ないんですよ。そこに深い理解がともなって、はじめて意味があるものになります。
その基礎を学ぶにあたって、自分で楽しみながら手を動かせることは
圧倒的に重要です。
どんぐりを続けてきている親は、何度も目の前でのこの子供の成長を
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